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Posted by だてBLOG運営事務局 at

2009年10月01日

講習会の難しさ



左から、山田錦→五百万石→神力→山田穂→雄町の稲穂の大きさ比較 at 本田商店(龍力)


今日の主題;比較するとよくわかる!の巻


上記の写真で言うと、山田錦は120cmほどあります。 また根っこも同じ長さがあります。


結構比較すると「へぇ〜」と一見にしてわかります。 なぜなら比較対象があるからです。


ワインと違い、日本酒の場合は色が透明、香りも幅や厚みが無く、それでいて口の中の味わいも穀物なので分かりにくい。


ワインはフルーツ、印象に残り易いし、美味しく感じ易い。初心者でも比較的わかりやすいかも。


ところが日本酒の場合、単に口の中で味わうものではなく、


喉で味わう、余韻で味わう、調味料として味わう、飲み続けて味わう、料理の進行とともに味わうというように


ただのテイスティングでは見えてこない、非常に怪奇複雑な酒である。



しかし!ここからワイン等、他の酒との違いが明確になる。


比較すると、瞬時に分かってしまう!


ほんのちょっと口にするだけで、格下の酒は頭ではなく、カラダが拒絶する!!!


しかも、例外無く、素人からプロ迄一発でわかる!!!




しかしながら、講習会ではこれが出来ない。



なぜなら、時間がないからだ。

見えてくる迄の十分な体験、訓練、学習、頭の整理をこの短時間では不可能である。



初めに書いた通り、いわゆるワイン的なテイスティングや、ちょっと飲んだだけでは日本酒の真価はわからない。



また、香りや味わい以外での部分で一番圧倒的なパフォーマンスを発揮できるのに、


講習会では1合も飲む事が出来ない場合がある。


そもそも1合程度の量は、本人の好みや経験からの趣向が一番左右し、完全に目を開いて見てません。


自分の中の中途半端な固定概念にまだ縛られています。


ところが2合から3合ほど飲み進んでいくと、頭ではコントロール出来ない身体の反応があります。


ここがポイントです。例外無く全ての身体は自然で、かつ本物を求めます。


実際に講習では、私の場合ワインと日本酒の比較はしますが、まだ他の日本酒は登場させておりません。


なぜならその酒をいままでスゴく好きだった人の思いをあっけなくひっくり返してしまうからです。


個人的な会で行った事はあります。


ただし非常にプライベートな会で。


実際講習会では、いくら『暁』とか出しても、でも私のお好みは「ooooo」というのはよくあります。


比較してないからと、新しい酒質にまだ慣れていないので、見えてない部分がただただあるからです。


見えてない部分ですが、


私でさえ、ワインのテイスティングの練習において、何度も何度も日にちと場所をおいて練習します。


練習無しでの試飲。ましては初めて出会う酒質の場合は、そうそう直ぐには判断出来るものではありません。


テイスティングは自分の中での一定の判断基準が出来上がる迄かなりの時間を要します。簡単な事ではありません。


とくに日本酒の場合は「のどごし」で味わう部分と、料理に対しては「調味調」としての有用性をみるので、


吐き出すテイスティングはそもそもそぐわない。ということは色々な機会を設けて飲み込まなくてはならない。


実際私でさえ、『暁』を正しく理解するのに1年半はかかりました。


また全く新しい酒「元」も半年の付き合いですが、一昨日また新たな発見がありました。


ある意味、ワイン以上に理解するのに時間がかかる。それが日本酒です。


液体としてはシンプルかもしれませんが、だからこそ奥が深い。


だからこそ日本文化の粋なのです。


非常に時間がかかり、自分との問答が続き、だからこそ成長出来る正に『道』 - 『酒道』である。


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Posted by 勝山 at 08:31Comments(2)仙台流『酒道』