2009年09月10日

絶技!酒精強化技〜瞬間樽熟/瞬間辛口

絶技!酒精強化技〜瞬間樽熟/瞬間辛口

柱焼酎(はしらしょうちゅう)は江戸時代に日本酒が腐らないよう蒸留酒を添加する=酒精強化するため入れる蒸留酒の事を指します。

当時は米焼酎が一般的でした。

そこで今晩は、現代の柱焼酎遊びをしてみようと思い立ちました!

ベースとなるお酒はもちろん『暁』。



酒精強化する為のお酒の候補は以下の通り


-米焼酎
-ニッカウィスキー 竹鶴21年
-コニャック フィーヌシャンパーニュ
-ボンベイ・サファイア ドライジン
-ウォッカ



今回の狙いとしては;

1)純米酒を甘い!という、酔う為にアルコールが飲みたい辛口志向の人向けにチューンナップ出来ないだろうか!

2)樽熟成にこそ価値を感じる!という西洋贔屓の人向けにチューンナップ出来ないだろうか!




今回のチューンナップの目安としては;

1)最終アルコール度数を日本酒の原酒=辛口系の18度にあわせて設定する。
  
  例えば『暁』とアルコール35度の蒸留酒なら、ブレンド割合は10対1。最終アルコール度数18度。

2)BARに一般的に置いてある蒸留酒でトライ、一番相性の良い=ブレンドする双方の香りと味のハーモニーと一体感が基準




で、結果はどうだったかというと;

まず、ウォッカ。 
今回一番一体感があり、ピンっと一本筋が通った香りが印象的。正に酒精強化された一番良い見本でした。

次にドライジン。 
ジンの香りと吟醸香のマッチングが爽やかでナイス! 飲むとジンの風味が出てますが、春夏には最高かも。

コニャック(ブランデー)はスゴく優しい樽系の風味がほどよくマッチングしていて、
樽熟した日本酒の見本のような美しさがありました。

竹鶴21年はしっかり熟成香る堂々とした風格があり、これはこれでスゴい!マッチングでした。

ただ、実際のブレンドには初めの計算よりも多めの『暁』をいれ、それぞれの香りと味のバランスをとりながら調合しました。

残念だったのが米焼酎。

モア〜とした暑苦しくクドい匂いがすべてを台無しにしてました。

他の蒸留酒はその繊細かつ力強い、時には樽の香りも出しながら表情豊かだったのに対し、

米焼酎の単調で大雑把な一本調子の香りは正直いただけません。

予想ですが、焼酎は単式蒸留よりも連続式蒸留のクセの無いものの方が良いかもと思いましたが、

それでは全然面白く在りません。クセが無いのならウォッカが一番冴えてました。


今回の総評として;

1)大変面白かったし、米焼酎以外はほぼ狙い通りになりました。

  アルコール好きの辛口系の方には→ウォッカ/夏にはジン

  樽熟が好きな方には→円熟派にはコニャック(ブランデー)、樽熟香派にはウィスキー21年もの。(12年ものは早すぎ!)


2)実は今回、純米吟醸『献』も試しましたがまぁまぁでした。

  つまりベースとなる酒の酒質の違いで明らかに『一体感』で差がつきました。

  こんなにも『一体感』に違いが出るのには今回参加された一同大変驚かされました。


3)柱焼酎という切り口は日本酒に更なる楽しさを提供する事が確認出来ました。

  たとえばコニャックとのブレンドでは、いままで私が飲んだどの樽熟日本酒よりも液体としての『一体感』は圧倒的でした。
  
  つまり、更に突っ込んで言えば、中途半端な造りの酒で樽熟だの、どうだのするよりも、

  完成度の高いもの同士をブレンドした方が実は素晴らしいものに出会えることを知りました。



次回のセンダイ自由大学での講義のネタに使おうかな。。。。。。。。。icon14

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