2013年11月22日

國酒の海外戦略考 その3蔵元の資質


國酒海外戦略 その3は蔵元の資質についてお話しします。

海外進出を果たすにあたり、今後の蔵元には以下の資質が必要です。
1)コミュニケーションを積極的に展開できること。
2)語学センスがあること。
3)料理の知識が豊富であること。
4)ワインの知識が豊富であること。
5)上記を網羅した上で、外国人の目線で、彼らの言葉で理解しやすいように日本酒の絶対的な長所をはっきりと説明できること。

では、以下、順を追って上記をご説明します。

1)コミュニケーションを積極的に展開できること。
海外において、"待ち"の姿勢は禁物です。また日本のように蔵元だからといって判官贔屓して助けてくれる相手もまずおりません。
また、「飲めばわかる、酒は美味いか不味いか!だ」という旧態依然の姿勢はもやは捨てなければならないことも断言します。
海外では自分が積極的に動き回り、相手を見つけ、トコトン主張し、そのなかではじめて突破口や光明が見えてきます。
はじめから成功のレールなど敷かれておりませんので、それこそサバイバル精神で自分の鉱脈を自分の手と勘で探し当てるしかありません。
それにはとにもかくにもコミュニケーション力が必要です。相手をトコトン振り回し、こちらの最大限の要望を突き出して初めて相手の対応や相手が出来ること、また相手からの新しい提案が見えてきます。
そもそも外国の人の場合、あらかじめ私たちのことを思いやって先回りして考える習慣はありません。
ぶつかり合いながら、解決策やノリで最高のアイディアを見つけていくといった体当たりでしか獲得できません。

で、ここでちょっと基本的なことをお話しします。
巷でよく目にするのが「ネイティブスピーカー・コンプレックス」です。
よく書店で英語の棚で「ネイティブスピーカーになろう」的なフレーズが多く、
中学校からそうですが、ネイティブのように発音できないとかっこう悪いと洗脳されすぎている日本人が多いです。
そして未だに日本では目指せ「バイリンガル」で、英語をネイティブのように話せる人に対し尊敬と自分へのコンプレックスを感じる人が多いのが現状です。
ところが世界中はどうでしょう?
私なんか、ネイティブにフランス語やイタリア語を話しているアメリカ人やイギリス人を見たことは海外生活10年+私の二つのパリとフィレンツェのお客様でも見たことがありません。
またヨーロッパの人は大卒のサラリーマンであれば最低3カ国語の読み書きはあたりまえです。
バイリンガルなんて、恥ずかしくて言葉にも出せません。
またヨーロッパ人では特にそうですが、もし日本人が完全に彼らの言葉をネイティブに話し出したら、ヨーロッパの人々は凄く気持ち悪い違和感を覚えるでしょう。
そもそも3カ国以上話せるような場所、たとえばヨーロッパ、アジアなのではそれぞれの民族にアクセントがあるのは当然という認識があります。
つまり、日本人が抱いている「ネイティブスピーカー・コンプレックス」は本来存在しないし、期待されもしていないのです。
本屋さんでなぜあれだけ「ネイティブスピーカー」とでているのは単に本を売るためだけです。よりコンプレックスを煽ると日本人は購入したがるという習性を付いた巧みな商法なのです。
ですので、蔵元の皆さん、「ネイティブ・スピーカー」に恐れることなく、自分のへたくそな英語、数打ちゃ当たる、位の気持ちでガンガン責めて頂きたい。
言葉なんてそもそもタダのツールです。ツールでびびっててもなにも始まりません。
海外で一番大切なのは、相手に伝える情熱です。情熱が強ければ強いほど、ツールの使い方が下手なくらいでビビッたりしません。
なぜなら、伝えたくてしょうがないからです。
こういう強いパッションに、海外の人の心が動き、そして彼らからより理解しようと歩み寄ってくれます。それがスタートです。
ですので、英語というツール如きでビビッてないで、画像や、ムービー、手書きでもなんでも使ってでも構わないので、ガンガン積極的なコミュニケーションを推し進めることを強くオススメ致します。

2)語学センスがあること。
さて、ここでいう語学センスある、ということは上記の「ネイティブ・スピーカー」になることとはちょっと違います。
面白いことに、語学の習得とは、ドンドン他の言語に関心が広がっていくこと、という習性があります。
つまり、一度英語以外の同じラテン語のグループの語学を学ぶことで、フランス語、イタリア語、スペイン語などが、何故か理解できるようになってきます。
そして、それにより更に語学的センスが磨かれていきます。
正直私なんかは、偉そうなことを書いてますが、たぶん、一部の専門用語以外はほぼ中学生の英語レベル+中学生レベルのフランス語+旅行会話程度のイタリア語しか話せません。
でも、伝えたい気持ちが一杯あるからドンドン前に出て話倒します。上記程度の語学でも、多少のはったりも利用しながら、ワイン愛好家やワイン専門家、スターシェフやソムリエの方に対し2〜4時間、日本酒の講義を行っております。
ここで言う語学が堪能とはつまりこういう事です。
英語では説明しますが、所々、その語源であるところはその語源の言葉を使用するとかなり有効的に相手を説得させられます。
たとえば世界中のソムリエ用語や調理用語はフランス語です。
なので、そこを全て表現の乏しい英語で話すこと自体無理があります。ならばそこはフランス語で説明した方が遙かに有利ですし、はったりにもなります。
相手を説得させる際には最善の策です。
またイタリアレストランに営業に行った際もそうですが、せめて挨拶ぐらいはその国の言葉で出来ないと、直ぐに打ち解けることは出来ません。やはり相手に対しての理解を示すこと。それが良い第一印象を与える秘訣だと思います。
そうやって英語に固執することなく柔軟に語学をツールとして使用する=語学センスということとなります。

ちょっと長くなってしまったので、残りは次回と致します。


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