地震の爪痕
"ラプターピンチ!!"と昨日のブログに書きました。
多くの方から「ラプター大丈夫?」との問い合わせがありました。
ご心配頂き、本当に有り難うございます。
実は地震の爪痕は「遠心分離器」にまで及んでおりました。
"ラプター"の正否は勝山が世界に誇る奇跡の"遠心分離抽出"技術が勝負の鍵を握っております。
ところが、毎分1800回転の「遠心分離」の軸であるシャフトが損傷しておりました。
ちょうど仕込んでいる最中に震災に遭い、蔵人が危険と隣り合わせで仕込みを続行してきただけに、
最後の最後で非常にくやしい・・・・
先日は地元の日本酒愛好家に、
「そんな高価な酒、被災した人に買えとでもいうのか!」
「そんな馬鹿馬鹿しい酒造っている暇あるなら、さっさと酒を被災者に無料で配布しろ!」
「こんな時に酒を飲めとは非常識にも程がある!勝山など二度と口にしない!」との手厳しい意見も頂きましたが、
震災だからって、「夢」や「希望」を諦められるのか!!
被災したからといって、被災者感情に配慮したからといって、
自分の蔵を、また蔵を支えてくている大勢の人々、そして期待してくれている多くの人たちの「期待」「夢」「希望」を捨てろとでも言いたいのでしょうか?
ただでさえ、蔵が被災し損害を出し、蔵の経営が危機に瀕しているときに、無料で酒を配布するなど出来ません。
(まるで倒産しろ!と言っているようなもので、320年の歴史と伊達家御用蔵の最後の暖簾を下げ、伊達の酒の歴史に終止符を打て!とでも言いたいのでしょうか? 感情的になりすぎるにも程があります。)
被災者同士で負の連鎖を引き起こしてどうしたいのでしょうか?
確かに、今回の災害で、愛する人や家、希望、夢、全て流された方々が数多くいる。
かたや、同じ災害でも、幸運にも復興を果たせ、前進しようとしている多くの人々もいる。
しかし、人間として、地球上の生物として、生命ある限り積極的に前進すべきである!
失った人々の感情にあわせて、生命のある人まで「夢」「希望」を捨てるのは本末転倒である。
亡くなられた方々の分まで強く生き抜き、明日の未来を創ることこそが、
残された人の使命であるからこそ、私は積極的に前進する。
"ラプター"の件など些末なこと。
また挑めばいい。
何度でも転んでは、また起きる。
ただ素直な心で歩き続ければいいのだ。「夢」へ向かって。
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