2012年05月11日

これでいいのか!?

※注:以下の文章はパリでの私個人の独り言です。勝山酒造としての発言ではありません。あくまでも私個人のプライベートな感想であることをご理解下さい。

昨晩、とあるパリは凱旋門近くの一つ星レストランに行きました。

ムニュ・デグスタシオンといってシェフお任せのコース料理に、おまけにオススメのワイン付きのコースをチョイス。

会席料理さながらの11皿も出たコースでした。

最近の若手にはこの手の皿数の多い、懐石風のコースが流行っているようで、

しかも、野菜をメインの食べさせる皿数が多く、現代的なシンプルで食材重視のライトなテイストの皿が多いコースでした。

もちろん合わせるワインも、メインの肉料理以外は全て白ワインでした。


さて問題の4品目のブルターニュ産オマール海老の皿に、とある大きい蔵(ざっと勝山の20倍!!)の純米大吟醸(パリでレストランが購入する価格は一升瓶で60ユーロ/1ユーロ=103円)が出てきました。

ソムリエが自信満々の其のお酒は、日本ではアルコール度数15−16度の筈が、フランス輸出用に14度に加水されたバランスの悪い、荒い酒でした。

フランス人はワインの度数(11〜14度)に慣れている為、日本酒の15〜17度にはちょっと舌がしびれるらしく、
食中では敬遠される向きがあります。

そいういう理由でフランスのソムリエは14度以下の、特に12〜13度の低アルコール酒を探そうとします。

そこに目をつけたこの蔵は、フランス人の舌に迎合した加水した14度の酒をわざわざ輸出しているとか。

この例のように。日本酒の醸造技術の王道のから外れた、中途半端な商品がフランスガストロノミーに広まるのはどうかと思います。

以前、長期熟成酒のことでもフランス人に日本酒を誤解されないかと冷や汗をかいたことが唯々ありましたが、

フランスのガストロノミーの価値観にウケをよくするため、わざわざ王道を曲げてまで品質が低く歪んだ日本酒を宣伝する。

結果中途半端な認識・評価しかされないここ20年の日本酒の海外での実績には、私は全くと言って良いほど同意できません。

特に日本酒という素晴らしい酒を、外国人に誤解を招くような価値観を平気で植え付ける。そんな売りさばき広めることを最優先した行為には嫌悪感さえ抱きます。

日本酒の長所、素晴らしさ、ステキさ、そして醸造過程をちっとも説明しないで、売る為にわかってて低品質商品を出す。

日本酒文化は、そんな短期的な、非文化的な小手先の戦略でいいのでしょうか? 只売りさえすればいいのでしょうか?

酒は文化です。お互いの国の文化として堂々と張り合えるだけのクオリティーの高い、
付加価値が高く、存在理由のある酒をしっかり進化させて造り込み、そしてしっかりと腰を据えて売っていくことが後世へ、そして未来永劫と継がれていくものと考えます。 
以上。


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